化学療法の種類·効き方·効果
化学療法の種類
化学療法の効き方
化学療法の効果
肺や肝臓、骨に転移した乳がんは、「肺がん」や「肝臓がん」ではなく、乳がんの「肺転移」、「肝転移」なので乳がんに効果のある抗がん剤を使用します。抗がん剤によって、進行を抑えることで延命効果を得ることができます。また、症状を緩和させることで、QOL(生活の質)の改善が期待できます。遠隔転移の治療では、1種類の抗がん剤をできるだけ副作用がないように使用しています。症状が進行したり、副作用でQOLが低下したりする場合には、ほかの抗がん剤への変更もしくは抗がん剤の中止を検討します。症状の進行が早い場合や、命を脅かす転移がある場合には、何種類かの薬を同時に使用して、より効果的な治療法を選択します。HER2陽性の乳がんに対しては、抗HER2薬と抗がん剤を組み合わせた治療を行います。
骨転移がある場合には、ゾレドロン酸(ゾメタ)などのビスフォスフォネード製剤やデスノマブ(ランマーク)をホルモン剤または抗がん剤と同時に用いることによって、骨転移に伴う痛みや骨折などの頻度を減少させ、症状の進行を遅らせることができます。