乳がんができ始めた初期のころから、体のどこかに潜んでいるがん細胞がのちになって出てくることを「再発」といいます。手術をした側の乳房やその周囲の皮膚やリンパ節に出てくる再発を「局所再発」といいます。
「転移とは」
骨や肺など初めにできた乳房から離れた場所にがんが出て来るものを「転移」あるいは「遠隔転移」といいます。
骨転移とは
骨は、乳がんが転移する場所としては一番多い場所です。乳がんが転移する場合、約30%の患者さんでは最初に骨 の転移が起こります。血液の流れに乗って乳がん細胞が骨に移り、そこで分裂·増殖するのです。骨にあっても「骨 のがん」ではなくて、あくまで乳がんですので、乳がんとしての治療を行います。転移の多い部分は、腰椎·胸椎·頸 椎といった椎骨(背骨)や骨盤、肋骨、頭蓋骨、上腕骨、大腿骨などです。乳がんの場合には、ひじから先の腕や手 、ひざから下の脚や足の骨にはほとんど転移は起こりません。
肺転移とは
肺は
肝転移とは
肝臓は
脳転移とは
脳転移が現れる時期は、人によって異なり、初期治療から1年後の時もあれば、10年後の時もあります。能転移の 症状は一般に頭痛、嘔吐、麻痺などですが、脳は体を動かす指令を出しているところなので、転移巣が現れた場所に
よっては、手がしびれたり、動かしにくくなったりという症状が出てきます。また、小さな転移巣でもけいれんなど の症状が出ることがあれば、相当症状が大きくなるまで症状が出ないこともあります。転移巣の現れ方も、1個だけ の時もあれば、小さいものが複数個の時もあります。転移を早くに見つける目的で定期的に頭部のCTやMRI検査を行 うことは、生存期間の延長につながらないとされており、有効ではありません。